2024年5月5日

アクナイ その57


ツヴィリングトゥルムの黄金(密命調査&緊急調査ログ)


※ゲーム内スクショ(テキスト)を
グーグルレンズ経由で書き起こした後加筆修正を行っています

密命調査


謎の男

事前調査▶謎の男
ボーデン区で今まさに行われている演奏会で、また奇妙な雑音が発生したと聞きつけた。私が現場に到着した時には、演奏会はすでに切り上げられていた。雑音の出所について手がかりが一切ない。しかし、演奏会の会場から道を一本隔てた所にある廃屋に、身元不明の男性の遺体を発見した。同時に現場に謎の男がいた。

<一瞬の思考>
被害者の表情はまるで眠っているかのように穏やかだ。目を凝らさなければ、口元についている血痕にすら気がつかないだろう。
体に残されたアーツによる火傷の痕から、被害者は演奏会が行われている最中に襲撃されたと思われる。


Q:靴に清掃で用いる洗浄剤の泡が付いていますね。あなたは恐らく犯人ではないのでしょう。ですが……あなたが誰なのか 、そして、どうしてこの場にいるのか、お聞かせ願えますか?

A:犯人だと決めつけずにしていただき感謝いたします。見ての通り、私は偶然通りがかった一般市民です。法を犯すこともない正直者なのです。古本や古い楽譜を回収し、それを売りながら生計を立てています。これは、私の名刺です。友人と会う約束をしていて、演奏会に来ました。

A:友人がまだ来ていないようだったので、時間を潰そうとフラフラ歩いていたら、こんなところに来てしまって……

<一瞬の思考>
リュックから顔を覗かせている古びた楽譜が、男の言葉の整合性を証明している。男はビクビクと不安気な様子だ。
ポケットから取り出されたしわくちゃの名刺を受け取ると、そこには男の見た目と同じくいたって平凡な内容が書かれていた。


Q:辛いことを思い出させてしまい、申し訳ありません。こちらに到着した時、何が起きたのかまだ覚えていますか?

A:えっと、少し時間をください……

A:確かあの時、たまたま扉の近くを通りかかって……突然中から耳をつんざくような音が聞こえたんです。まるで……ほら、ご存知だと思いますが、最近演奏会でよく耳にするあの雑音のようでした。

A:音の出所がどうしても気になって、扉の前に近づいてみたら、急に音が止んでしまって……それで扉を開けてみたんです……

<一瞬の思考>
雑音! もしかするとこれは初めて手に入れる直接的な手がかりかもしれない。しかし目の前の光景が再び水を差してくる。
犠牲者が出てしまったのだ。この事件は想像以上に深刻だ。


Q:続けてください。その時あなたが見た状況は今と同じですか、それとも何か違うところがありましたか?

A:私が来た時、既にこの人は床に倒れ込んでいました。なのでそれを見て、驚きのあまり足が震えて止まりませんでした。違うところと言えば……見間違いかもしれませんが、彼の手元に管楽器の形をした小物があったような気がします。

A:でも本当に瞬きほどの間に小物は消えてしまっていたのです。ああっ、そう言えば……一瞬だけ外に出ていくような人影を見たような……あれ、本当にそんなもの、見たのかな?うぅ 、すみません、物覚えが悪くて……

<一瞬の思考>
事件発生時:
調査対象は偶然近くを通りかかり、一連の事件の真相への好奇心に 駆られて事件現場に近づき、室内の状況に恐れ慄いた。
適切な鍵の旋律で当時の気持ちを再現しよう。恐怖と知識の欲がより適しているかもしれない。

---選択待ち---
適した鍵の旋律で調査対象の心境を再現する

恐の章{驚愕}{知識の欲}

適切な鍵の旋律が奏でられた。調査対象の心の扉が開かれて、 記憶が蘇っていく。

---心境一致---

Q:旋律が示したように……ん? なぜ実際見た光景がおぼろげなのだろう?この感情は意図的に発露したものか。あなたは専門的な訓練を受けたことがある……? いったい何者なんですか?

A:……そう慌てないでください。そちらの腕を試さないと、 本物かどうかは分からないでしょう? 安心してください。私たちは同じく命令に従って動いているのです、だから私はここにいるのです。私のことは警戒しなくても大丈夫ですよ。さっきの話も嘘ではありません。

A:床に横たわっているこの者はあなたが探していた人――雑音を作り出し、事件を起こしていた張本人です。私の目の前で何かを盗んでいった人については、残念ながら、相手の動きが素早すぎて顔を見ることができませんでした。ただ、彼のローブにはルートヴィヒ大学の校章が付いていました。もしかすると、それが手がかりになるかもしれません。

<一瞬の思考>
男はフードを被り、身を翻してその場を去っていった。ドアの外から差し込む陽の光に照らされ、手渡された名刺の金色の印が目に入った。現場ではそれ以上の収穫は得られなかった。翌朝、私はルートヴィヒ大学へ向かうことにした。

---END---


大学の学生

事前調査▶大学の学生
夕暮れ時。全く成果が得られずじまいだった一日の調査状況を振り返りながら、ルートヴィヒ大学での調査を終えようとしたその時。一人の真剣な顔をした青年が声をかけてきた。彼は自分こそが私の探している人物だと告げる。これが手がかりなら 、一つも逃してはならない。私は彼の話を聞いてみることにした。

<一瞬の思考>
青年と肩を並べて校内を歩く。近頃の元気が溢れすぎている他の学生とは違い、彼は名をレッシングと名乗って以降、何も語ることはなかった。そうして私たちは高塔のとある部屋にたどり着いた。


Q:では、事件当時、あなたが何を目にしたのか教えていただけますか?

A:犯行の過程を目撃したわけじゃない。俺もあなたが既に会った密偵とほぼ同時に現場に到着した。だから見たものも彼とさほど変わらない。そういうわけで、教えられることは特にない。

A:事件は予想以上に早く進んでる……俺は一歩遅かったんだ。

<一瞬の思考>
そう言うと、彼はほぼ分からないほどに軽く瞬きをし、若干不自然に見えた表情を整えた。
彼は「予想以上」と言っていた。 まさか演奏会で再び雑音が現れるのを予想していたのだろうか?


Q:……申し訳ありませんが、一つどうしても納得いかないことがあります。どうしてあなたはそれを……率直に聞きますが 、なぜあなたは雑音を起こした犯人の居場所がわかったのですか? あなたが学生だなんてとても信じられません。

A:雑音? なるほど、あなたはアレの本質を理解していないのか。あの音には、独自の法則が存在している。そして、アレが奏でる音律にも何らかの情報が含まれているようだ。

A:あの音は人が多く集まるエリアで頻繁に発生している。その裏に隠されている意味が気になって調べてたんだ……それと 、俺は学生だなんて言ってない。俺はある教授の下で勉強してるだけだ。

<一瞬の思考>
独自の法則が存在するだって!?それを比較し証明できるだけの音声のサンプルを持ちあわせてはいないが……もしも彼の言うことが本当なら、これは鍵となる手がかりだ。しかし、彼は持ち去ったものについては何も聞かせてくれていない。問いただす前に、慎重に彼の意図を探らなければ。


Q:貴重な情報のご提供、感謝いたします。ですが……事件現場での話について、まだこちらに伝えていないことがあるのでは――

A:あなたが聞こうとしているものならここにある。持ち帰って調査するといい。よくできた音楽アーツ装置だ。内蔵されている源石回路で、演奏者が奏でた音を数十倍に拡大し、その音をさらに遠くまで届けることができる……そうだ、これは同時に今回の事件の重要な物証だ、他のヤツの手に渡すわけにはいかない。特にあの密偵にはな。

<一瞬の思考>
事件発生時:
調査対象は現場に到着するのが遅れ、それをひどく気にしているようだ。被害者の遺留品であるアーツ装置が他者の手に渡るのを防ぐべく、ソレを持ち出した。
適切な鍵の旋律で当時の気持ちを再現しよう。後悔と俗世の欲がより適しているかもしれない。

---選択待ち---
適した鍵の旋律で調査対象の心境を再現する

哀の章{後悔}{俗世の欲}

適切な鍵の旋律が奏でられた。調査対象の心の扉が開かれて、 記憶が蘇っていく。

---心境一致---

Q:旋律が示したように、あなたは被害者を助けられなかったことで自分を責めています……あなたのお気持ちは痛いほどによく分かります、心から。ですが、いまはこのような事態が続かないかが心配です。真相を明らかにしなくては……

A:わかった。その装置は持っていけ。だが、求めている真相にたどり着いたのなら、この件からは手を引いた方がいい。俺の忠告を聞いてくれたらいいんだが。それと、俺にさっきみたいな小細工は二度とするな。気分が悪くなるからな。

<一瞬の思考>
彼はそれ以上何も言わず、扉を開けてくれた。私はルートヴィヒ大学を後にし、彼から受け取った証拠品の調査に取りかかった。

---END---


レッシング

事前調査▶レッシング
証拠品の調査結果が出た。例の装置はある地域で作られる小型の笛を改造した物のようだ。決まった高さの、耳をつんざくような音を何種類も奏でることができる。その原型となった笛はシュトルム領の中でもごく一部地域でのみ流通しているらしい 。これで少なくとも被害者はシュトルム領と関係していることが判明した。しかしその後、私は驚愕の事実を知り、 もう一度ルートヴィヒ大学へレッシングに会いに行くほかなかった。

<一瞬の思考>
レッシングは花壇の傍らに腰掛けたまま、落ち着いた様子で剣に紐を巻き付けていた。どうやらこちらが声をかけるのを待っているようだ。


Q:ここ数日、街全体で7件もの殺人事件が起きています。被害者は全員シュトルム領管区と何らかの関わりがありました。事件の現場はどこも騒ぎが起きた演奏会場の近くです。あなたもご存じですよね……いいですか、私は何があろうとこの連続殺人を止めなければならないんです。もしほかに知っていることがあれば、教えてください。

A:これ以上あなたに教えられることはない。もうその件には興味がないんだ。帰ってくれ。

<一瞬の思考>
そう言うと、彼は紐をきつく締め上げた。


Q:どうしてですか? あなただって、これ以上被害者を出したくはないでしょう。でなければ、あんな風に感情的にはならなかったはず……一体何があなたの考えを変えたのですか?

A:俺のことを誤解しているようだな。高塔の下に己を救うことすらできない凡人が至る所にいる。彼らをいちいち救う義務は俺にない。それに……うちの爺さんは俺がこの件にこれ以上関わる事をよしとしない。彼の気持ちを汲みたいんだ。

A:だが、最近巷で色々とかぎまわっている密偵がいるようだ 。彼は主に命令されて街で起きることすべてに目を光らせている。恐らく何かに勘付いたのだろう。

<一瞬の思考>
彼は急に握っていた紐を手ばなし 、こちらを見上げた。青を湛えたその瞳の奥からは、何らかの光が見て取れる。そこでふと、彼は何かを示唆しているのかもしれないと思いついた……


Q:その密偵とどこかで会ったのですか? その時……あなたは何をしていましたか?

A:ヨーゼフガルテン区で、昨日だ。ちょうど爺さんの遣いで貸していた本を高塔に取りに行っていたところでな。途中で少し面倒なことが起きたものの、それもすぐに解決した。

<一瞬の思考>
密偵遭遇時:
調査対象はヨーゼフガルテン区で貸し出していた書籍の回収をしている。その時、彼は何らかのトラブルに遭遇したらしい。

---選択待ち---
適した鍵の旋律で調査対象の心境を再現する

怒の章{苦悩}{俗世の欲}

適切な鍵の旋律が奏でられた。調査対象の心の扉が開かれて、 記憶が蘇っていく。

---心境一致---

Q:旋律が示したように、あなたの言うことは嘘ではありません……ありがとうございます。

A:礼はいい。この前会った時に、あなたのことはよく分かった。責任を負う気なんだな。たとえ、それが自分が負うべきものではなかったとしても……そう決めたなら、最後までやりきってみせろ。決して無意味なことではないだろう。

<一瞬の思考>
開かれた彼の心の扉の中から、密偵の姿が見えた。
私は彼に別れも告げず、すぐさまヨーゼフガルテン区へ向かった。

---END—


密偵

事前調査▶密偵
この件に特殊な密偵が関与しているとレッシングは示唆した。 密偵が誰の指示で動いているのか判明するまで、無暗に接触するのはリスクが大きいすぎる。しかし私には他に選択肢がない 。予想通りヨーゼフガルテン区に立ち並ぶ高塔の下で密偵を見つけた。想定外だったのは、彼が小さな男の子だったということだ。

<一瞬の思考>
男の子がとある伯爵の庭から出てきたところで、私は声をかけようとした。しかし、まるで最初から分かっていたかのように、彼は軽く会釈し、こちらが口を開く前に協力を持ちかけてきた。


Q:きょ、協力……申し訳ありません、もう一度確認させていただけますか。あなたはいま、「協力」と仰ったのですか?

A:あなたのような仕事の人はみんな警戒心が強いですね。まあ、もう慣れましたけど。街でこんな大騒ぎになっているのに 、見て見ぬふりをしたところで無駄でしょうね。

A:この程度であのお方のお手を煩わせるわけにはいきません 。僕もあなたも目的は同じ。こちらにはあなたが知りたいと思っている情報があります。あなたもルートヴィヒ大学の彼から 色々手がかりを得たのでは?僕たちが協力すれば、お互い有利に事が進むでしょう。それに、他の誰かがあなたに目を向けることも避けたいですし。

<一瞬の思考>
ミヒャと名乗った男の子は礼儀正しく淡々と語る。現状では他に選 択肢はなく、彼の申し出を断ることはできない。
ミヒャの提案を受け入れ、私はあるカフェで彼と情報交換をすることにした。


Q:……現状はこんな感じです。では、そちらの知っている情報を教えてください。それとご自分で手に入れた情報があるなら、その当時の状況も一緒に。そこから何か手がかりを見つけられるかもしれませんから。

A:へえ……もうそちらのやり方を使うのですね? まあいいでしょう……とりあえず、そちらが最も興味がありそうなものからお話ししましょう。

A:演奏会で騒ぎを起こしたのは巫王派の残党です。彼らの意図はわかりません。そして僕自身が見つけた情報ですが、あの時はある残党の拠点を調べていて……

A:少々お待ちを。あなた、その時の状況が見えるんですよね ?本当に他のことは見えていないですよね――

<一瞬の思考>
コーヒーカップに手がぶつかり、 中のコーヒーが数滴、かかってしまう。一瞬ではあったが、その瞳から子どもらしい慌てた様子が読み取れた。しかし次の瞬間、彼は何事もなかったかのようにハンカチを取り出し、汚れを拭う。


Q:私に他人の心まで読み取る力なんてありません。それは保証しますよ。続けてください、あの時何を見たんですか?

A:当初、あそこは既に放棄された拠点だと思っていたんです 。しかし遺留品を調べている最中に、残党がいきなり押し入ってきたのです。

A:さらに踏み込んだ情報を手に入れるべく、僕はガラクタの山に身を隠しました。あの時、一番近くにいた残党とはわずか数センチの距離しかなく……おかげで、会話内容の一部始終が聞けました。彼らはボーデン区の演奏会から戻って来たばかりで、「雑音」を片付けたと……

<一瞬の思考>
残党の拠点内:
調査対象は情報を得るために身を隠し、巫王派の残党に見つかるリスクを負いながら、貴重な情報を手に入れた。

---選択待ち---
適した鍵の旋律で調査対象の心境を再現する

楽の章{緊張}{知識の欲}

適切な鍵の旋律が奏でられた。調査対象の心の扉が開かれて、 記憶が蘇っていく。

---心境一致---

Q:旋律が示したように、当時の状況はあなたにとっても手に汗を握る事態だったのでしょう。ゆえに……細部を見落としている可能性もあります。何か思い出せましたか?

A:あなたの旋律は僕が想像していたほど興味深いものではないのですね……でもおかげで、あることを思い出しましたよ。 彼らは「雑音」を口にした後、あの音はツヴィリングトゥルムの外には伝わっていないとも話していました……

A:もしも、あなたの言う通り、雑音の中に情報が秘められているのだとしたら――あの連中が演奏会で雑音を響かせたのは、なんらかの情報を外部に伝えるためかもしれません。そして被害者は全員シュトルム領と関係しているとなると……

<一瞬の思考>
私たちはある推測を導き出した。
巫王派の残党はシュトルム領に関する情報を誰かが外に漏らすことを止めようとしている。そして、 彼らはそれを既に成し遂げた可能性が高い。
その情報が具体的にどういうものなのかはまだ分からないが、いくつかの恐ろしい推測がすでに私の脳裏に浮かび上がっていた。

---END---


ミヒャ

事前調査▶ミヒャ
密偵のミヒャと協力し始めてから三日が経った。しかし調査に進展はない。するとミヒャから突然連絡があり、演奏会での被害者がかつて居住していた部屋を突き止めたと伝えられた。私はすぐさま現場へ向かった。

<一瞬の思考>
ミヒャは先に約束の場所についていた。そこで巫王派の残党が部屋で何かを探している場面に遭遇したとのことで、衝突が発生したが巫王派の残党は既に逃げてしまったようだ。幸いミヒャに怪我はない。


Q:何が起きたか覚えていますか?……すみません、焦り過ぎてますね。ひとまず心身を休めてください。

A:……お気遣い感謝します。ですが僕は残党に遭遇しただけで何日も寝込むような軟弱者ではありませんよ。話は極めて単純でした。僕が扉を開けたら、何かを探していた残党が一斉に僕に目を向け、それからアーツと邪悪な旋律の雨が襲いかかってきたのです……

A:そこからひと悶着あって、最後は全員逃げていきましたね。

<一瞬の思考>
彼は淡々と事のなり行きを述べていたが、己の動きについては何一つ口にしなかった。その説明だけでは調査の手がかりを得られそうにない。


Q:えっと……それだけでしょうか? 何か他に気付いたことなどありませんか?例えばヤツらが探していたものが何だったのかとか……もしくは、もう少しあなたの行動を詳しく教えていただけますか?

A:彼らが逃げた後、僕は部屋中を調べてみました。しかし、 生活必需品以外にあったのは壊れたピアノと、どこにでもあるような楽譜程度です。特段気になるものはありませんでした。 あったとしても、とっくに残党が持ち出した後でしょう。

A:……あなた、やり手なんでしょう? 自分で直接調べてみては?

<一瞬の思考>
彼は当時の行動についてあまり口にしたくないようだった。
部屋の中の痕跡を見る限り、激しい戦いがあったとは思えない。


Q:正直に言うと、私が調査をするには対象の当時の感情と、 その対象がどういった動機を持って行動したのかを知る必要があります。ほら、ここで激しい戦いが行われたようには見えないですし、あなたのチューバもきれいなままで……

A:はいはい、わかりました。言えばいいのですね……僕が部屋に入るとすぐ、二人の残党に気付かれたんです。どちらも武器を所持していました。

A:その……僕はアーツの扱い方に長けていますから、最善策を講じました。現場から一時撤退し憲兵を呼ぶフリをしたんで す。そして再びここに戻ってきた時には、彼らはもういませんでした……

A:これでいいでしょうか。満足ですか?

<一瞬の思考>
事件当時:調査対象は情報を得るため部屋にやってきた。そこで巫王派の残党と出くわし、一時撤退することにした。

---選択待ち---
適した鍵の旋律で調査対象の心境を再現する

恐の章{恐縮}{知識の欲}

適切な鍵の旋律が奏でられた。調査対象の心の扉が開かれて、 記憶が蘇っていく。

---心境一致---

Q:旋律が示したように、あなたがドアを開けた時、残党は当てもなく物を探していたわけじゃない……彼らが探していたのは、あのピアノですね!

A:見落としていたようです。あのピアノ、破損具合から見て無理矢理で破壊したのではなく……何かを取り外そうとしていたのですね。あった、ここに小さな穴が。この形……前に話していたアーツ装置、いま持ってますか……やっぱり。これは鍵みたいです。

A:残党……ホッホベルク……シュトルム領……殺人事件!グリムマハトが言っていたことは本当だったんだ……

<一瞬の思考>
ピアノの中に隠し収納があり、一冊の楽譜と音符を読み解くための暗号表が入っていた。これはヤツらが持ち去ろうとしていた密書だろう。
楽譜を解読してみると、その内容は読むだけで身の毛がよだつようなものだった。密偵の口からこぼれた女帝の名で思わず振り返ったが、彼はすでに姿を消していた。

---END---


金律法衛

事前調査▶金律法衛
私は密偵のミヒャと共に雑音に隠された情報を見つけた。しかし知り得た真相は想像以上に恐ろしいものだった。巫王派の残党はシュトルム領の選帝侯を暗殺しようと企んでいるらしい。 ホッホベルク家の手の者がどうにかそのことを知らせようとしたが、奴らに先を読まれて殺害されてしまった。間もなく女帝の祭典が執り行われる。リターニアをこのような危険に晒すわけにはいかない。私は金律の殿堂へ赴き、手に入れた情報をすべて伝えることにした。

<一瞬の思考>
金律法衛にこれまでに手に入れた情報をすべて伝えた。彼は彫像のように立ち尽くし、その金色のへルメットの中に隠されているのがどんな表情なのか、窺い知ること はできなかった。


Q:……現時点で得た情報は以上です。今後も何か必要があればできる限り調査に尽力します。失礼ですが、これは一刻を争う緊急事態です。シュトルム領の危機はもうすぐそこまで迫っています。女帝陛下もきっと見て見ぬふりはされないでしょう……できるだけ早く双塔に知らせていただきたい。

A:……これまでの調査に感謝する。すでにシュトルム領管区には人を送っている。残党の陰謀を全力で食い止めることが我々の務めだからな。しかし、すまないが、これ以上は話すことができない。

<一瞬の思考>
予想通り、彼の口調からは何ひとつ揺らぎを感じられなかった。
その場を離れようとした時、彼の言葉遣いにふと違和感を覚えた。


Q:先ほど、これまでの調査に感謝すると言われましたよね。 しかし調査を行ったのが私自身だと言っていないはず。なぜ私の行動を知っているのですか?それとも……

A:君の想像通りだよ。君に調査の依頼を出したのは私たちだ。

A:まもなく女帝の祭典が執り行われる。金律法衛自らが調査に赴いてしまっては、民衆の混乱を招きかねない。ゆえに裏で動いてくれる有能な者が必要だったのだ。何としても証……事件の顛末を明らかにするためにな。君の働きは素晴らしいものだった。

<一瞬の思考>
事件現場に乗り込んだ密偵、沈黙のレッシング、「協力を持ちかけてきた」密偵、ひいては金律法衛……これまでの情景が脳裏に浮かんでくる。
私はふと気が付いた。もしかしたら彼らはとうにこの事実を知っていたのかもしれない。だがなぜ、 誰も事件を止めなかったんだ?


Q:閣下、一つお聞きしたいのですが……女帝両陛下はこのことをご存じですか?

A:金律法衛として聞くが、その口ぶりは……まさかリターニアの意志を疑っているのか?

<一瞬の思考>
今の自分:
見て見ぬふりをしている彼らに怒りを覚える。自分の努力がすべて水の泡になってしまうかもしれないがゆえに悲しみも覚えている。
しかし私が本当に求めているものは一体何だ……?

---選択待ち---
適した鍵の旋律で調査対象の心境を再現する

哀の章{悲憤}{知識の欲}

適切な鍵の旋律が奏でられた。調査対象の心の扉が開かれて、 記憶が蘇っていく。

---心境一致---

Q:とんでもありません閣下。私があなたを疑うことなど決してあり得ません。ただ……確かな答えを知りたいだけです。残党の陰謀を打ち砕き、二度と罪のない者が命を落とさなくて済む。私たちはいつも通りに……リターニアの「新生」を祝えるんですよね?

A:ああ。金律楽章の名のもとに約束しよう。我々は女帝陛下のご意志により動き、リターニアに忠誠を尽くす。ゆえに……女帝の祭典が滞りなく行われ、双塔が音を奏でる時、幾千万の民たちはともにリターニアの栄光をその身に受けることができるであろう。

<一瞬の思考>
私は金律の殿堂を後にした。これですべての調査は終わったのだ。

---END---



緊急調査


怪しい通行人

旋律は楽譜へと戻っていった。おや……何やら足音が聞こえてくるような……

 緊急事態! 

事前調査▶怪しい通行人
いったい何が起きているのか、理解できない!特に何もないはずのある日、バッハ区の通りを、陽射しを感じながら、胸を張って歩いていた。すると突然、どこから現れたかもわからない 見知らぬ人物に行く手を阻まれてしまった。その人物の話していることは少しもわからないが、私のアーツにとても詳しいようだった。男はとある要求を口にした。

<一瞬の思考>
男は上から下まで言葉には言い表せないが、聞き覚えがあるようなリズムに包まれていた。それはまるで頭の中に氷を入れられ、力強く振らされているかのようだった。誓って言うが、そのリズムは絶対にどこかで耳にしたことがある。


Q:えっと、つまり、とある情景の再現を手助けしてほしいんですね……三百年前のをですか?

A: 何を驚く、そんなの一年前に近所のカフェで売られていた ビールの種類を覚えていられないのと同じだろ?

A:チッ、たった数年であの二体の人形はリターニアをこんな有様にしちまったんだ。演奏会もやぼったくてまるで土から掘り起こしたみたいじゃないか。俺の高塔でさえ音楽記念館に改築されちまって――ん?身長150cm以下は入場料無料だと?まあそれは悪くない……とにかくだ、三百年も前のことなんだから、よく覚えていないのもおかしくはねぇだろうよ。

<一瞬の思考>
男は当然のように話しているが、 ますます頭が混乱してきた。


Q:……えっと、そうですね。とりあえず、その時に一体何があったのか教えていただけますか? 話はそれからです。

A:おっと、忘れるところだったぜ。別に大したことじゃない 。あの夜、高塔で音楽アーツの楽譜をいじってたら……何らかの特殊なアーツを発動しちまったのか、光がパーってなってな……それから真っ白な譜面に音符がパラパラ落ちたんだ。そこに刻まれた曲は、今まで見たこともないようなものだった。

A:でも、あの晩以外にその曲を演奏することはできなかった。どうしてもあの旋律を思い出せないんだ。残念でならねぇよ、当時はまだ録音機とかいう面白いおもちゃもなかったからな。

<一瞬の思考>
私は自分の腕を力強くつねった。 そこから伝わってくる痛みが、夢ではないことを証明している。しかし、男の言葉はあまりにも信じがたい。私は仕方なく、そのまま 質問を続けた。


Q:その曲を演奏した時、どう感じたのかできるだけ思い出していただけますか?

A:どう感じたかって?若者よ、そんな表現ではあまりにも薄っぺらいぞ。アレはまさに最大級の衝撃だった!

A:あの曲は普通じゃねぇ。この世の音とは思えなかったよ……演奏していると大きな船に乗り、エンジン全開で猛進しているように感じたもんだ。

A:オペラの開幕、悲しみに満ちた狼の遠吠え――心のままに歌わせる魂からの讃美歌。燃ゆる葦、孤城のささやき、鼓膜を 揺さぶるそのすべて。炎の光を抜け、雲間を突き抜け、昇るぜ星の瞬く空へ!

A:急に落下して……落ちた先にあったのは花園、そして雲の中、銃声は美しき夢を砕く。YO~俺のために大地は沸き立つ!……目的地?そんなものは忘れちまいな、なんの意味もないぜ。

<一瞬の思考>
あの夜:
調査対象は不思議な曲を演奏し、 奇妙な旅を体験した。大きな船に乗り、大地を巡り、奇妙な光景を目にしながら……未来へと向かっていくという旅を。

---選択待ち---
適した鍵の旋律で調査対象の心境を再現する

明日の章{方舟出航}

適切な鍵の旋律が奏でられた。調査対象の心の扉が開かれて、 記憶が蘇っていく。

---心境一致---

Q:旋律が示したように……いや、この感覚は……まさか、この旋律は……ってあれ?エンペラーさん!?変だな、今まで気付かなかったなんて……

A:おお、これだよこれ!やっぱお前は頼りになるな。あの夜、最後の音符を弾き終えた瞬間に風が吹いてきて、楽譜が飛ばされちまったんだ。ベランダを越えて外に飛んで、そのまま夜闇にさよならだ。

A: 三百年経って、ようやくこの曲を手に入れられたんだ。こいつは間違いなく披露させてもらわねぇとな。あの羊が知ったら角が粉々になるくらい羨ましがるだろうよ!

A: ん?まだいたんだな。ほらよ、このチケットとっときな。 なに考えてんだ?俺がこんな時にコンサートなんか開くわけねぇだろう、ただの記念だよ。ここはしばらくは良いことなんかねぇだろうからな。密林公園を揺るがすような盛大な催しはまた今度だ。そんじゃあ、がんばれよ。

<一瞬の思考>
そう言ってエンペラーさんは行ってしまった。しかし私は未だにあの旋律の中に残されたままだ。旋律が見せてくれた光景の中、私は一つの未来を見た。あれは一つの 終着点……理想のために歩み続ける者たちが最終的にたどり着くゴールなのだろう。

---END---


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